盆栽講座:はじめての盆栽:植え替え周期とその方法 home
はじめての盆栽
3.1 植え替え周期とその方法
 鉢という限られた器に植えられた盆栽は、基本的には早い人で3年に1回、周期を長くとる人では5〜6年に1回は植え替えをしなくてはなりません。鉢の中を根がぐるぐると伸びてしまうと、盆樹は水分・栄養・空気を地上部の各組織に調達するのに多大な労力を要するようになるからです。さらに植え土も劣化・微細化して盆樹の健全な呼吸作用をとても困難といたします。
 そこで3年なら3年に1回、多くの盆栽樹種に共通した染井吉野の咲く10日前か、1ヶ月前の植え替え最適期に、できるだけ根を大々的に切りつめて、これまた多くの盆栽樹種に共通した「赤玉土 7 対 桐生砂か富士砂など多穴質の清潔な砂 3」の割合の植え土で、愛樹を植え替えてやります。
 根は古土をすべて落として、できるだけ各根を短めに切りつめる場合もありますが、ここではもう既に過去1〜2回の植え替えがしてあり、根は根鉢といって鉢の形に土が固まった状態のものを植え替える最も一般的な方法について述べてみましょう。
1. まず鉢から盆栽を抜き出したら、土の表面に見える大切な根張りを傷つけないように、根張りの間の古土表面を、盆栽の大きさによって1cm〜5cmの深さに竹箸でかき取ります。そして古土とともに出てきた根は適宜短く切り取ります。
2. 次に根鉢周囲を2〜3割はぐるっと古土、根ともども切りつめます。
3. 最後に今度は根鉢の厚さを、同じく2〜3割は切り取って薄くします。
この時、根鉢の中心部をなるべく深くえぐり、底全体がドーム形になるように古土と根をえぐるのがポイントです。
4. こうしてから鉢の底にゴロ土を1〜2層敷いて、その上に盆栽が大きい時は3〜5mm混じりの植え土、小品なら1〜3mm混じりの植え土を富士山形に盛り、そこにえぐった底根をぐりぐりと押し当て、あとは小さくなった根鉢の周囲に丁寧に植え土をすきこんで植え替えは終了です。
5. すかさず植え土を流さないように、しかも鉢穴から澄んだ水が流れ出るまでジョウロで水をたっぷりと注ぎます。その後2週間ほどは風の当たらない明るい日陰に置いて、その後日の当たる棚上に出すとよいでしょう。
 これ以外、植え替えに当たっては、切り取る根の量に釣り合っただけ(特に常緑樹は)葉量を枝抜きや枝の切りつめなどで減らして上下のバランスを取る必要もあります。ただしベテランは、植え替え後の上手な管理でほとんど葉量を減らさないで植え替えることもできますが、この辺のところは実地で経験していくしかありません。
 また、植え替え後2週間位でたいていの植物は新しく白根が伸びてきますが、この時期に強風で盆樹が揺れると、この最初の大切な白根がブチブチ切れて、その後の生育がとても悪くなることがあります。盆樹が動かないように、根鉢を底穴に針金を通してしっかり固定することも大切な作業の1つとなります。

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