料理用のハーブオイル、近頃では輸入食品店やスーパーなどでも見かけるようになりました。これはオリーブオイルなどの食用オイルにハーブを漬け込んだもので、ハーブ風味のオイルです。料理の隠し味や仕上げなど幅広く使えます。ハーブの風味だけでなく、そこにはそれぞれのハーブのもつ薬効も溶け込んでいます。(詳しくはハーバルパントリー「ハーブオイル」の項を参照してください。)
ハーブオイルと言うと、この料理に使うものを指すことが多いですが、オイルを変えて用途によってハーブを選べば肌に使うこともできます。今回はそんな肌や体に使えるハーブオイルのはなしです。
●体に使うハーブオイルとは?
オイルを肌に使う、と言うのはアロマテラピーで行われるアロマオイルのマッサージと似ています。
アロマテラピーで使われるアロマオイルはベースになるオイルにエッセンシャルオイル(精油)を1%濃度で混ぜたものです。オイルは食用と異なり、未精製で加熱処理していないオイルが使われます。ホホバオイル、オリーブオイル、スイートアーモンドオイル、アボカドオイル、グレープシードオイルなどがあり、肌の状態、使う場所などによって、オイルの特性で使い分けます。
アロママッサージは、マッサージをすることで血行やリンパの流れをよくし、香りによる効果と薬効が溶け込んでいるため、肌表面と体の内部の様々な症状に働きかけると言われています。
●ハーブオイルの作り方と使い方
体に使うハーブオイルは、このアロマオイルのエッセンシャルオイル(精油)の代わりに、ドライハーブを使ったもので、ハーブの穏やかな効果を期待するものです。
作り方は、基本的には食用のハーブオイルと同じで、オイル(上記のアロマオイルに使われるオイル)にハーブを浸け込み、一定期間寝かしてハーブの香りと薬効を移します。ハーブは熱に強いものであれば、オイルを少し湯せんで温めてから浸ける方が浸出が早まります。
使い方は、アロマオイルと同じようにマッサージオイルとして使ったり、マッサージ以外にはお風呂に入れてバスオイルとして使うこともできます。同居人がいる場合や浴槽の掃除が気になる場合は、お風呂上がりに洗面器にお湯を入れ、そこにオイルを小さじ1杯程度入れてよく混ぜて、全身にかけて使う方法もおすすめです。お風呂に入れた時のように肌がしっとり潤います。
●ハーブオイルの手作りの利点
手作りの利点は香り、症状、用途によって好みのハーブを使えるところです。
顔用でも様々な配合が考えられます。肌を美しくしたい時に、例えばローズとラベンダーのブレンドで。華やかなフローラルの香りが気分をリラックスさせ、心の状態を整えてくれるでしょう。
敏感肌には、肌に穏やかに働きかけるカモミールやカモミールとラベンダーのブレンドを。甘く優しい花の香りで、あかぎれなどちょっとした傷にも効果が期待できそうです。
老化肌には、きりっとしたハーブグリーンの香りのローズマリーとラベンダーのブレンドに。両方のハーブは筋肉疲労に効果が期待できるので、肩こり用としても活躍しそうです。
下記のハーブ紹介を参考に、香りでバランスを考えて、自分だけのハーブオイルを作ってみてはいかがですか。
●ハーブオイルに向くハーブ
■ローズマリー シソ科・多年生 (葉を使用)
松に似た、きりっとしたグリーンの香り。
脳の活性化、血液循環促進作用がある。酸化防止作用に優れる。
肌に対してはひきしめ効果、いきいきとさせる効果など。老化肌にも向く。
■ラベンダー シソ科・多年生 (花を使用)
はなやかな甘いフローラルな香りの中にすがすがしいグリーン系の香りも。
体、心、ホルモンなどのバランスを整える効果があるといわれる。
肌に対しては穏やか。様々な肌質に合う。
■カモミール(ジャーマン) キク科・1年生 (花を使用)
甘いりんごの香り。ほのかに干し草のような香りも。オイルにつけると甘いりんごの香りがでてくる。
リラックス効果、鎮静効果など。薬効に優れる。
肌に対してしては穏やか。消炎作用に優れる。
■ローズ バラ科・多年生 (花を使用)
はなやかなばらの甘い香り。熱に弱いので使用量は多めにする。
リラックス効果、鎮静効果、精神安定、情緒安定、女性特有の悩みに効果が期待できる。
肌に対しては穏やか。様々な肌質に合う。
■オレンジピール ミカン科・多年生 (果皮を使用)
やさしいオレンジの香り。
リラックス、鎮静効果のある香り。血行促進作用。
肌に対して若干の刺激あり。体を温め、肌色を美しくする。
●ハーブオイルの作り方
■材料
薬用のオイル・・・50cc
(ホホバオイルやグレープシードオイル、オリーブオイルなど。
外用のオリーブオイルは薬局で入手できる。)
ドライハーブ・・・3g程度
(香りの弱いものは多めに。オイルに完全に浸かる分量。)
■作り方
1. 薬用オイルを煮沸消毒した耐熱性のガラス瓶にいれ、湯せんにかけて指で触れるくらいの熱さになったら火を止める。
2. 好みの配合にしたハーブをいれる。ハーブは竹串などでオイルに完全に浸かるようにする。そのまま2時間ほどおいておく。
3. 瓶を湯せんから出し、そのまま数日おく。香りが移ったらハーブをこして別容器にいれる。
*ハーブは2種類だと、まとまりのよい香りになります。多くの種類を使うときは仕上がりの雰囲気を考えて配合すれば失敗は少ないでしょう。
*ハーブがオイルに浸かっている状態であれば数ヶ月浸けたままでも問題ありません。
*オイルをこすとき、常温だと どろっとしてこしにくいので、再び湯せんにかけてさらっとした状態にするとこしやすくなります。
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