ローズマリーには血行促進作用も期待できるので、寒い季節にお似合いの焼き菓子に使うのは薬効的にもぴったりです。では、生のローズマリ−を使った焼き菓子を作るためのコツや使い方の例と、最後に卵を使わず簡単に作れるブレッド風ケーキをご紹介しましょう。
【おいしい使い方1 〜香りを移して〜】
ローズマリ−は香りがあるだけでなくにおいを消す作用もあるので、ほんの少し使うと卵などの生臭さを和らげる効果があります。ローズマリーを少しだけ使えばほとんどローズマリーの香りはなく、たくさん使えばローズマリーがほんのりと香ります。
この使い方は水分を使うものに適しています。あらかじめ水分(牛乳など)にローズマリーを浸して30分〜一晩くらいおいておき、その香りが移った水分を使います。例えばフレンチトースト液、パンケーキやホットケーキ、マフィンなどの牛乳に、シフォンケーキの水に洗って完全に水気をとったローズマリーを適当な大きさに切ってつけこみます。
この使い方は、食べた時にローズマリーの葉があたらないのでなめらかな食感になり、全体に香りが広がります。これはなめらかな口あたりの冷菓やクリームにも適しています。プリンやババロア、アイスクリーム、カスタードクリームなどに使えます。
【おいしい使い方2 〜葉をそのまま使って〜】
ローズマリーの葉をそのまま使う時に考えたいのは、しあがりの香りと味の雰囲気、強さです。ローズマリーをほのかに効かせたいか、それなりに感じさせたいのか。全体に風味をつけるのか一部につけてめりはりのある風味にするか。
次に食感を考えます。細かく刻んで口あたりをよくするか、葉っぱをちぎって表面にのせてぱりぱりした食感にするかなど。焼き菓子によって合う合わないもあります。そして食べる時の温度です。
●香りと味の強さ
焼き菓子はオーブンにいれて、またはフライパンやトースターで焼きますが、ローズマリーが表面にあると乾燥しこげるので香りや味がおさえられます。
生地に入れている部分は生の感じが残り、香りも味も強め。やや青くさみや、使い過ぎると苦みまで感じてしまいます。特に葉の形くらいの大きさのものは苦みが強まるので注意します。
クッキーなど全体に固くなるものだと葉が大きくてもあまり気にならないですが、ふんわりとしたケーキでは小さくし量も少なめにしないと感じすぎてしまいます。ケーキでも表面にのせて焼く場合は多めに使っても苦みはほとんどとんでしまうので大丈夫です。
また、ハーブ全般にいえることですが、油脂分はハーブの青くさみや苦みが消えるだけでなく、香りをひきたてる効果があります。糖分も、油脂分ほどではないですがハーブのくせをやわらげる効果があります。
なので、バターのたっぷり入ったケーキやクッキーにはローズマリーを多めに使っても「ほのかに香る」程度が、同じ分量をほとんど油脂分のないスポンジケーキにいれると「強い風味」と感じてしまうのです。
甘さも油分も控えた素朴なお菓子を作る時にはほんの少しで効果的、ということです。
●食感
クッキーなどの固い焼き菓子には大きく刻んだものや葉っぱのまま使っても、口に入れた時にそんなに違和感がありません。クッキーでもソフトな食感のもの、マフィンやバターケーキなど、やや固さもあるけれどやわらかくしっとりした食感のものにはそれなりの大きさに切らないと違和感を感じてしまいます。
例外は中に何かを混ぜ混む場合。果物や雑穀などと一緒に入れる場合はやや大きめのローズマリーの葉があっても、食感的に気になりにくく、特に果物の甘みはローズマリーのくせをやわらげてくれます。シフォンケーキやスポンジケーキ、ロールケーキの生地など、きめが細かくふんわりしているものは粉末に近いくらい、細かく刻むようにします。
細かく刻むとかさが減るので、スパイスのような感覚でほんの少し使うだけでも効果があります。
●温度
香りは温度が高いほど強く感じられます。ですので、温かい状態で食べるものはやや控えめに使います。ローズマリー入りのマフィンを作って、焼きたてがちょうどよい風味なら冷めると香りは弱くなります。香りをひきたてたい時には温め直します。
では、次に具体的な焼き菓子への使い方をご紹介します。
●フランスパンや食パンを使って
<ラスクに>
オーブンで低温でかりかりに焼いたパンにバターを塗って、砂糖とローズマリーをのせて焼きます。160℃くらいでほんのりきつね色になったらできあがりです。
<フレンチトーストに>
フレンチトースト液にローズマリーをひたして香りを移す方法もありますが、簡単なのは焼く時に、フライパンの上にバターや油をしいたところにぱらぱらとローズマリーをおいて、フレンチトースト液に浸したパンをのせてちょっと押さえるようにします。
先にフレンチトースト液に浸したパンをおいて、その上にローズマリーをぱらぱらとのせ、裏返してもできます。
●例えばこういう焼き菓子に
<パンケーキやホットケーキに>
上記のフレンチトーストのように作ります。
<クッキーに>
ローズマリーを生地に混ぜます。クッキーは油脂も糖分もそれなりに入っているので、大きめに刻んだり、葉っぱのままでもおいしいです。ほのかに香らせたい時は中にはいれず、上にのせて少し押さえるようにします。
<スコーン、マフィン、バターケーキに>
クッキーより生地がやわらかいのでそれなりの大きさに刻んで混ぜます。スコーンよりもマフィン、バターケーキの方が油脂分が多いので、同じ分量ならスコーンの方が少し強めに感じられます。
<スポンジケーキ、シフォンケーキに>
生地に混ぜますがふわふわしているので、ローズマリーを中に混ぜる場合は細かく包丁で刻むと食感がよくなります。特に油脂分の少なめ、又は使用しないスポンジ生地の場合はローズマリーを感じやすいのでほんの少しにします。
ロールケーキのスポンジ生地にも使うと所々に緑色がぷちぷちと入って見ためにもきれいでおすすめです。
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最後に、卵を使わず簡単に作れるブレッド風ケーキをご紹介します。これは材料の組み合わせで乳製品を使わず作ることもできます。乳製品の代わりに豆乳と植物油を使います。豆乳を使っても、ローズマリーの消臭効果とほのかな香りのため、焼きたてにほんのり豆乳の甘い風味がある程度で、冷めるとほとんど感じません。
豆乳を使うと生地がややしっとりもっちりした感じになります。
■レシピ 1 <りんごとレーズン、ローズマリーのブレッド風ケーキ>
ミニパウンド型
<材料>
・薄力粉 140g
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
・重曹 小さじ1/4
・塩 少々
・ヨーグルト 40g + 牛乳 60g
※酸味を出したくない時は、ヨーグルト 20g+牛乳 80gで。乳製品を使い
たくない場合は豆乳 95g+レモン汁 小さじ1にします。
・無塩バター(又は無塩マーガリン、又は植物油)20〜30g
※バターやマーガリンの代わりにグレープシードオイルや菜種油などにお
いの少ない植物油を使うこともできます。植物油を使う場合、15gでもふん
わりした焼き上がりになります。植物油を使う時は水分量(ヨーグルト+
牛乳、又は豆乳+レモン汁)を10gほど少なくします。マーガリンや植物油
を使う時、スキムミルク 大さじ1(5g)を加えると風味が増します。
・三温糖 20g〜30g
※はちみつやメープルシロップで作ることもできます。はちみつやメープル
シロップを使う場合はその分水分量を減らします。はちみつ、メープルシ
ロップで作るとかなりしっとりした生地になります。重くどっしりとした感じ
になるので、三温糖と半々にするのがおすすめです。
・りんご 80〜90g(小1/2コ分くらい)+レモン汁 少々
・レーズン(ノンオイルコーティングのもの) 20g
・フレッシュローズマリー(はさみで小さめに刻んで)小1+1/2
<下準備>
りんごは適当な大きさに切りレモン汁をかけてラップをし、レンジで2〜3分、りんごが透き通るまで加熱し、冷ましておく。冷めたらレーズン大に切る。
ローズマリーは洗って完全に乾かしてから、はさみで小さめに切る。
<作り方>
1.粉類をふるっておく。
2.ボウルに溶かしバター、ヨーグルト、牛乳(加える場合はスキムミルク)、三温糖を入れ、泡立て器でよく混ぜる。
3.2のボウルに1の粉の1/3量加え、泡立て器でなめらかになるように混ぜる。
4.3にりんご、レーズン、ローズマリーを加え、ゴムベラで練らないように混ぜる。
5.残りの粉を4に加え、さっくりと練らないように混ぜる。(生地は少し固め)
6.オーブンシートを敷いた型に生地を入れる。まん中がくぼむように(横からみてVの形になるように)すると焼き上がりの形がきれいになる。
7.170〜180℃に温めておいたオーブンで35〜40分焼く。竹串をさして生地がついてこなければできあがり。型から出しクーラー(網)にのせて冷ます。
※はちみつ、メープルシロップで作ったものは焦げやすいので、最初の20分ほどは160〜170℃で焼くとよいでしょう。
※焼きたてもふんわりとおいしく、その場合はマフィン型で焼くとよいでしょう。この分量でマフィン型4コ分です。焼き時間は20分を目安にしてください。
■レシピ 2 <かぼちゃのブレッド風ケーキ>
※上記のアレンジで、りんごとレーズンの代わりにかぼちゃ100g(無水煮やふかしたものを大きさを残すようにフォークで適当につぶす)を使います。砂糖量を10〜20g
ほど増やしたり、型にいれた後に上に砂糖(グラニュー糖やきび砂糖など)をたっぷりふりかけるのもおすすめです。