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第9回
桜のはなし
4. 豆桜(まめざくら)とは

花;直径約2cm
白色・淡紅色
 マメザクラは、フジザクラ、ハコネザクラとも呼ばれるように、もともとは分布が限られた野生種でした。しかし低木状で、株立ち状にもなり、小さなうちから花をよく咲かせることから、庭木、特に盆栽として広く、数多く仕立てられています。花は中心部がやや赤味をさす白色一重で、3月下旬〜5月上旬に開花します。花は多くが横向きで咲き、実はさらにがんこにぴっしり真横を向いて熟します。マメザクラを母種に生まれた「冬桜」は11月〜12月に3分の1が咲き、残り3分の2は4月に、冬の花よりやや大きめになって咲きます。

マメザクラ系の他の野生種

花;直径約2〜3cm
淡紅白色
ミネザクラ(タカネザクラ)
 北海道と本州の中部地方以北の深山に自生するミネザクラは、マメザクラと同じく樹高は3〜8mと小柄です。花色はマメザクラよりやや赤味が濃く、枝も他のサクラ類より細かく分岐するため、庭木、特に盆栽に仕立てたいところですが、暖地ではちょっと難しいようです。
 同じく寒冷地では、このミネザクラの変種の一つで、葉の表裏に柔らかく細い毛のあるチシマザクラも盆栽に仕立てられていますが、さらに小枝の出来がよく、暖地族にはうらやましい限りです。

 以上2種がマメザクラ系の野生種です。

 マメザクラ系の野生種は2種であると書きました。でも自生しているマメザクラを細かく調べると、さらに「近畿豆桜(きんきまめざくら)」「藪桜(やぶざくら)」「緑萼桜(りょくがくざくら)」「二重豆桜」などが数えられるのです。植物学上の正式な自生種は10種で、それらの自然交配種が20数種、さらにこれらの変種や品種となると「多数ある」とされていますので、いやはやおいそれとはサクラ博士にはなれそうにありません。

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