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第16回
ウメ栽培の基本知識
4.ウメは肥料食い
 新しい標語を作ったついでに、もう一つ作らせて下さい。それは「ウメ・バラ・キクは肥料食い。忘れちゃいけないシャクヤク・ボタン」という奴です。人間が毎日おまんまを食っているように、植物も特に生長期は、チッ素を筆頭にして十二種類とか、それ以上だとかいわれる諸栄養素を必要としております。無論植物はかなりの貧栄養にも耐えて生き続けはしますが、やはり順調な生育のためには、それなりの肥料分が必要です。そして上にあげた5種類の植物は、人がより美しく咲かせようとするために余計このようにピックアップされるのでしょうが、古くから「肥料食い、肥料好きな植物」として有名です。ウメには是非ウメーと喜ぶ肥料を適量与え続けて、より多くの花や実を楽しむようにしましょう。

 地植えウメへの施肥で最も簡単なのが、化成肥料の三回ばら播きです。春4〜5月に春肥としてウメの根元全体に木の大きさによりますが、10:10:10でも20:12:24でもの化学肥料を(この数字は化成肥料の製品の袋によく印刷してあるものです)片手に一杯分なり2〜3杯分なりを平均してばら播きます。次のばら播きは、夏肥の7〜8月ですが、これは春肥の半分量にとどめた方がよいと言われています(私は夏肥は全くやったことないのですが)。そして冬肥は雪国は雪の降る直前、降らない土地では寒肥がわりに12〜2月にかけて、春肥と同じ量をばら播きます。

 あるいは化成肥料のインスタント味でなく、じっくり時間をかけた本格熟成肥料でウメの木・花・実を育てていきたい人は、毎年ウメの木の枝が伸びた先端ぐるり下に、10〜20cm深さの溝を掘り、そこに完全発酵済みの鶏糞をバラバラと適量平均に落とし入れ、生長を期す若木ならこの上にさらに油粕を適量重ね落とし、最後に掘り起こした土を被せ戻しておきます。時期は雪国では雪の積もる直前、雪の積もらない地域なら12月〜2月いっぱいが標準となっております。この施肥のことは昔から「寒肥」と呼ばれてきて、特に実梅収穫のためには現在でも大切な作業の一つとされております。株の根回りにぐるりと溝を掘れない場所では、根と根との間に穴を数ヶ所掘り、そこに同様の肥料を入れるとよいでしょう。
 (注)化成肥料に較べ鶏糞(他に牛糞や特により土壌を豊かに柔らかくする馬糞も使えたら使いたい)は、有益な小昆虫や同バクテリアの働きをよくする一方、根を噛み切るコガネムシの幼虫や各種のいわゆる害虫の生息、発生も促すことになる。あちらを立てればこちらが立たず。世の中は得てしてこうなっているのだと覚悟して植物は育てなくてはならない。

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