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| 第16回 |
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| 梅盆栽 短枝開花のための三つの方法 (その2)花芽出来たら 秋に枝詰め |
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新梢が伸び出してから土用までの期間、上述のように水を切っては(梅を枯らさないように)ぎりぎりのタイミングで水をたっぷりやっては生き返らせていても、梅の枝は普通30cm以上伸びてしまいます。中には枝の元の方で短く伸び止る短枝も出てきますが、これは上手な人が樹齢的にも古い梅を手がけた場合で、若木ほど、多くの枝は30〜40cmになってしまいます。
でも安心して下さい。土用頃までの水切り栽培のお陰で各枝の枝元には、ちゃんと花芽が出来ています。ですので各枝はそのままにしておき、10月になったら、各枝はそれぞれ10cmとか、太い枝なら15cmとかの長さに切り詰めればよいのです。これで寒中から早春にかけて咲く梅盆栽は、枝が短く詰まった「盆栽」として観賞することができるのです。まあ、口で言えばたったこれだけのことなのですが、実際に梅の鉢ものを自分で育ててみると、たったこれだけのことをマスターするのに、どれほど梅には苦労をかけねばならなかったか…。これが本当の「ウメの苦しみ」だなとつくづく実感させられるのですが、皆さん。よろしいですね。梅の生長期の水切りと、その後の枝切りで、皆さんの梅の鉢ものは、どうやら盆栽らしく変身してくれるのです。
しかし盆栽の道とはそんな奥の浅いものではありません。この枝を短く切り詰めることでも、ただ花をさっぱりと全体に短い枝で観賞するなら、ただ各枝を好みで10cm、12cm、15cmに切り詰めればいいのですが、さらに花後にこの梅を盆栽として樹形を作っていこうとなると、今度は花芽ではなく、来春伸び出す「葉芽」の方が俄然重要な存在となって来るのです。梅盆栽の花の時期が終ると、次なる作業としては梅盆栽の各枝先を、さらになるべく短く切り詰めなくてはなりません。そうしないと、梅盆栽は、年ごとに枝が外へ外へと張り出していくことになるからです。
そしてこの「花後の枝の切り詰め」で重要なのは、必ず「葉芽」を残して枝先を切る。この一事です。「葉芽」とは何なの?という人がいたら、私はもう困ってしまいバンザイお手上げをするしかないのですが、葉芽とは、梅の枝の「節」…節は「竹の節」のように目にはっきり見えるものではありませんが、梅でも桜でも各植物の枝には必ず「節」があって、梅でも桜でも、必ずその「節のところだけ」に花芽が形成されて、葉芽も形成されるのです。(葉っぱのついたところが一つ一つ節なのだと覚えて下さい。はじめからこう言えばよかったのだ)。そして、梅も桜も、花芽と葉芽はどうしても生長力の強い枝の先の方の節に形成され易く、枝の元の方の節には若い時は花芽と葉芽が形成される可能性は同じように大きかったのですが、生長して時間が経過すると、より早く老化することになった枝元の節ほど、葉芽は形成されにくくなってしまうのです。
ですので、花後に再び枝を短く切り詰めることが梅盆栽の大切なポイントのひとつなのですが、退化して葉芽のなくなった節のところで枝を切ると、その枝は枯れてしまうのです。ということは、花後の枝詰めは、単に思いつきや好みで短く枝を切ればいいのではなく、「必ず葉芽を残して」その先を切りとばすのです。これが盆栽式枝詰め法です。
ところが盆栽道はさらに奥が深いのです。さすがの芭蕉翁も舌を巻き、腰を抜かすかも知れないほど、奥の細道が遠々と続いておるのです。それは「葉芽が1つ残っているからといっても、その葉芽が将来の枝うちのために最良の葉芽とは限らない。それは将来のためには残してはいけない葉芽かも知れないから!!」です。 このことの意味が分る人は、盆栽愛好家の中でも、妙花風とまではおだてませんが寵深花か閑花風、少なくとも東京・上野の「国風」位は食らった人であろうかと思われます。「残すべき葉芽が枝の上側に付いていたら」その小枝はその上芽の所で切り詰めないで「さらにもう一つ先の横向きの葉芽で切り詰める」のが梅盆栽を仕立てる上でのセオリーであるからです。また将来困ることになるこの「上芽」ですら、「針金かけ」とか「伏せ込み」という技術を駆使すれば、使って使えないこともありません。細部に立ち入ると、とてもこの講座が終わらないことになりますので、ともかく花後は、なるべく早く「葉芽を残して」各枝を短く切り詰めてやって下さい。 |
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