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第五回 オークモス



oakmoss オークモス
ラテン語名 Evernia prunastri

 蘚苔類のコケではなくて、地衣類に分類される植物である。
 欧州の森林の樫の樹などの表皮に着生する。 着生樹木によって、樫の樹ならオークモス、松などの針葉樹はツリーモス、杉であればセダーモスと呼び名が変わる。
 主生産地はユーゴスラビア、フランスなどのヨーロッパとモロッコ、アルジェリアなどの北アフリカ。




 樹木に着生しているモスを掻き集め、ヘキサンによる溶剤抽出でコンクリートにし、その後コンクリートをエタノールで処理しロウ分を除去し、濃緑色のオークモス・アブソリュートとなる。

 最高品質のはユーゴスラビアの樫の樹のオークモスとされている。掻き集められたオークモスは乾燥した状態でフランスへ運ばれ、処理の前に水をかけ24時間放置の後、溶剤抽出される。




 樫の樹の森を想像させる香りと、海藻のような海の匂いが入り交じった複雑だが落ち着いた感じのする香料である。上記香調とともに針葉樹に着生するモスは、松脂の香りが強く、杉に着生するセダーモスはエンピツの軸の匂いがする。
それぞれとても重要な香料で強い持続性と拡散性がある。ただ濃緑色をしているのでクリームなどの白い基礎化粧品には多量に使うことは出来ない。

 オークモスは1917年発売のコティ社のシプレー(Chypre)という香水の重要な部分を占めており、シプレーは近代香水の手本となった香りでシプレータイプとして数々の香水の原形となり、現在でもこのタイプの香りは多い。




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