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食べられるドングリ
シバグリ
シバグリ(ブナ科クリ属)

 北海道西南部から南は屋久島まで分布する日本のなつかしいクリです。そんな遠くない昔は山地でよく植栽され、庭にも果樹として植えられていましたが、現在はより実の大きな栽培種が主流となって、庭先ではほとんど見られなくなりました。しかし里山や低山めぐりの好きな人は、秋になるとかなりあちこちでこのシバグリが成っていたり、地面に落ちていることを知っています。足でそっと踏みつけ、イガ(殻斗)から2〜3個の実を拾い出し、たいてい真中の1個はミナシグリ(虚栗)なので、丸々とした1個か2個のクリの実をせっせと集めるとよいでしょう。
 しかしもうひとつ大切なことがあるのです。それは、クリの実のどこかに1つポツンとごく小さな穴があったとしたら、そのクリは既に「虫食い」なのです。家に持ち帰ってゆでても、必ず中の実は黒っぽく変色しているか、運がよければ半分位が食べられるでしょうが、おいしくはありません。

 料理法は誰でも知っている通りです。焼くか、煮るかです。焼く時は皮にキズを入れとかないと、突然ドカーンと爆発してサルカニ合戦のサルになってしまいます。気を付けましょう。さらに気を付けることは、山でシバグリの木を見つけても、それが個人の所有木であるのか、ハイカーの自由木であるのか確かめることです。ある山で夢中でクリを拾っていたら、通りがかりの村人に「おやおや、楽しみにしているおじいさん、おばあさんが可哀相に…」といわれ、大変恥ずかしい思いをしたことがあります。穴があったら間違いなく入っていた所ですが、そこにはクリのイガしかなかったので往生しました。

 

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