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食べてはいけない植物
ヤマトリカブト(山鳥兜)
ヤマトリカブト(山鳥兜)

 本州中部地方以北の山地林下、山道沿いにかなり普通に生えているキンポウゲ科のヤマトリカブトは、有毒植物の中でも最も毒性の強い植物として広く知られています。山歩きをする人は8〜10月に、その独特の花の形(舞楽の時にかぶる鳥兜という冠)と色(鮮紫色)とに出会って、ああこれが…と思わず足をとめたことがあるでしょう。

 この植物には全草にアルカロイド、アコニチンといった有毒成分が含まれるため、決して口にしてはいけません。多種類の草やその茎、根を食べる野ネズミも、この草だけは決して食べないといわれ、人間のみ、時にその若葉を同じキンポウゲ科のイチリンソウ、ニリンソウやキク科のモミジガサと間違えて食べるか、その根をワサビダイコンと誤って食べてしまいます。食べるとたちまち けいれんし始め、譫妄(せんもう)状態となって死に至ります。古くからこの茎の汁を煮つめたものを、鏃(やじり)に塗って鳥獣を射止めたり、アイヌの狩人たちがその根を煮つめた液でヒグマを仕留めた話は有名です(獲物の体内に入った毒は加水分解で無毒化します)。
 ちなみに日本に自生するトリカブトは約30種類あって、そのほとんどが有害ですが、中にはサンヨウブシのように無毒のものや、切り花用の園芸品種も数種類出回っています。

 

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