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須磨佳津代のクライストチャーチフラワーフェスティバル花いっぱいの旅

第四回(最終回)
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 花好きさんの憧れの街クライストチャーチ。市民一人一人が花育てを楽しんでいるだけでなく、市当局もガーデンシティーの名にふさわしい街づくりをと力を入れています。そのひとつは、ハグレー公園の一角にあるボタニカルガーデンです。市の中心部にこれだけ広い植物園があるのは、他に例をみないでしょう、と胸をはっていました。イギリス人が入植した当時、まず街の真中に公園と植物園をつくり、理想の街づくりを目指したのが始まりだということです。ニュースレターを年4回発行し、咲いている花情報を掲示するなど、市民に身近な植物園です。

 バラ園は特に人気があり250種類以上のバラが集められていますが、そのどれもが市民が手に入るものだそうで、珍しいものを見せるというよりも、どのバラにしようかな、と迷う市民の見本としての展示場になっているのです。

 30haの敷地内にはサクラソウ、エリカ、ギョリュウモドキ等、一年を通して途切れなく花を楽しめるようにしているということですが、特に夏から秋にかけては多年草と、毎年3万本以上植えているという一年草があふれるように咲き乱れ、配列の工夫とともに楽しめます。また花のひとつひとつに名前と原産が書いてある花壇があり、日本産のぎぼうしや、つゆくさをみつけた時は嬉しくなりました。案内してくれた植物園の方が、「見学者が自分の国の花を見つけると喜んでくれるので、書いてあるんです。」と言っていましたが、本当にその通り。旧友にあったような気になりました。

 植物園内には、いくつかの温室がありますがそのひとつはベゴニアでいっぱいで、ハンギングバスケットに入れられたり、台に置かれたりした塊根ベコニアや木立ちベゴニアが、鮮やかな色と形で咲いていました。日本ではみかけない黄色い花の木立ちベゴニアをみつけたところ、ここの研究者が交配してつくったオリジナルだと話してくれました。この温室の花は年数回、種類を変えて全取替えするそうです。

 こうした植物園や、市民のいこいの場ハグレー公園の維持のためにクライストチャーチ市は、市の予算の4%を割くということで、その力の入れようにびっくりしたのですが、植物園でも独自に収益をあげる工夫をしています。結婚式を挙げてもらって35ドル、木が折れたらそれを材木として売り、職員がお客様をガイドしてまわりガイド料をもらうなど様々。樹齢100年以上という大木の点在する広い芝生におかれた机と椅子にもびっくりしたのですが、これは鉄でできているオブジェで、近くのアートセンターの協力で半年間展示されているそうです。これも市民に開かれた公園だという印象を受けました。

 川が流れ、緑豊かな花の街クライストチャーチ。人々の暮らしはとても地味で、電気製品など何でも修理して使うし、ブランドもののファッションを身につけた人もあまり見掛けなかったのですが、日々の時間を豊かに過ごす暮らし方がとても幸せそうで、暮らしは自分でつくるもの、街は皆でつくるものという生き方の原点を教えられた気がしました。また、訪れたい!と思っています。 (完)


スナップ集
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