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森と湖の国フィンランド

第3回 クリスマスシーズン

ヘルシンキ市内、繁華街のイルミネーション
 クリスマスシーズンになるとほぼ全国的に白銀の世界と化すフィンランドは、日本ではサンタクロースの国として知られています。
 サンタクロースはフィンランドとロシアとの国境にある、ラップランドのコルヴァ・トゥントゥリ山(北緯68゜海抜483m)に住んでいると言われています。
 また、ベルギーの首都、ブリュッセルのグラン・プラス広場に飾られるクリスマスツリーを1954年以来隔年寄贈してきたのがフィンランドのヘルシンキ市です。森林から切り出されてきた樹形の良い、樹高18メートル以上のフィンランド産のヨーロッパトウヒがクリスマスシーズンのEUの首都を飾ります。


クリスマスツリーの周りで踊る子供たち
 フィンランドでは毎年クリスマスツリーが国内で100万本前後消費されます。このうち40万本がスーパーや市場などで商品として取引されるもので、総額4000万フィンランドマルクになります。残りは自分の森林から切り出してきたものがほとんどです。
 商品用クリスマスツリーのうち、4万本がデンマークやベルギーからの輸入品です。見栄えの良いモミがほとんどを占めていますが、概して国産トウヒより高価です。


ヘルシンキ市内、
青空市場でのクリスマスツリーの販売
 クリスマスツリーとしてはヨーロッパトウヒ(Picea abies)が最も一般的ですが、ラップランド北部ではトウヒが入手困難なため、ヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)を代用品として使います。
 全世帯の60%が本物のクリスマスツリーを、そして都会の家庭を中心に10%が手軽なプラスチック製のクリスマスツリーを飾ります。
 街の市場で樹高2〜4mの国産のトウヒは枝ぶりの良否によって1700〜5000円の値段がついています。
 住宅規模の小さな最近の都会のアパートではミニサイズのネズノキ、コノテガシワやヒバ類に人気があります。


スプレーで着色したカルーナ(手前)と
自然色のエリカ(後方)
 緑の乏しいクリスマス前後の時期、人々は玄関先や窓辺に小形の針葉樹と共にツツジ科のエリカやカルーナの園芸改良種を置きます。
 最近はスプレー処理されているため、長持ちしてカラフルなエリカやカルーナに人気があります。


ヘルシンキ市内、青空市場の花屋
 この時期、鉢物のポインセチア(販売量250万本)、シクラメン、カランコエ、アザレア、セントポーリア、クリスマスローズや各種寄植えがインテリアに色彩を添えます。
 ヒヤシンス(年間300万本)、アマリリス、クロッカス、スイセン、チューリップといった春咲きの球根植物を低温・冷温処理して屋内で鉢物、切花として早咲きを楽しんだりもします。

 クリスマスシーズンには普段都会住まいの人々も一斉に故郷に帰省し、一家揃ってクリスマスを厳かに祝います。伝統的にメインディッシュとしてクリスマスの食卓を飾るのは、フィンランド語で joulukinkku(ヨウル・キンック)という大きな豚のもも肉で、粗塩と胡椒で簡単に味付けして自宅のオーブンで時間をかけて丸ごと焼きます。
 さらにマリネしたサーモン、酢・ハーブ漬けのニシン、タラ、魚卵のほか、人参、蕪、レバーなどのグラタン類を並べたり、シナモン・ジンジャー入りのクッキーやプラムのジャムを詰めた星形のパイを食べたりします。


クリスマスイブに近所の人の扮する
サンタさんからプレゼントをもらった少女

アイシングで飾りつけた
クッキー・ハウス

ヘルシンキ市内、
デパートのショーウインドーに見入る女の子

ヘルシンキ市内、
洋菓子店のショーウインドー

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