
エスポー市立病院の裏庭、5月中下旬に開花する アメランキア・スピカタ(高さ5〜7mの自然の樹形) |
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現在の庭はそれ程広さもないので、そこに植栽できる庭木はおのずとサイズが限られてきます。大木はもちろん無理で、中低木または矮性の樹種の中から、しかも数多くの条件を総合的に満たす樹種になります。いくつかの候補の中で、これまでに一番多用してきたのがザイフリボクの仲間です。

自宅の近所にある住宅街の生垣、5月中下旬に開花するアメランキア・ラマルキー(高さ2m前後の自然の樹形) |
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10月上中旬に紅葉するアメランキア・スピカタ |
選定理由はたくさん挙げることができます。まず遠くから見ると、ちょうど山桜の花を思い起こさせるような白い清楚な花が5月中下旬に咲き、開花後食用になる紫黒色や赤紫色の小果実をつけます。その上、10月頃には黄色、橙色、赤色にみごとに紅葉します。
その他にも、元来丈夫で土地を余り選ばず、比較的耐寒性があること、開花期以外の時期でも葉形・樹姿が美しく鑑賞に堪えること、自然にもコンパクトな樹形になる上、刈り込むことも可能なこと、冬期ノウサギやノネズミによる食害もほとんど心配はないし、アブラムシの被害も大体新芽の時期に限られること等のメリットがあります。

7月中下旬に結実するアメランキア・アルニフォリア |
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果実はその外観とともにブルーベリーに近いといわれています。庭に植栽されているアメランキア各種を実際に食べ比べてみますと、やはり収穫量も多くその目的で選抜されたアメランキア・アルニフォリアが最も美味です。野鳥もこの実の味がわかるのか、果実が熟したころを見計らってノハラツグミやクロウタドリといったツグミの仲間が先を争ってついばみにきます。

エスポー市立病院の裏庭、5月中下旬に開花する アメランキア・ラマルキー(高さ2〜3mの自然の樹形) |
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ザイフリボクの仲間は、バラ科の低木または小高木で、時に10mほどにもなります。世界に約25種が知られ、その大部分は北米に自生しています。日本と朝鮮にはアメランキア・アシアチカ(Amelanchier asiatica)を、そしてヨーロッパ中南部にはアメランキア・オバリス(Amelanchier ovalis)を各1種ずつ産します。
最近日本でもジュンベリーの名前で小果樹として一般に出回り始めています。英名は、Serviceberry、Shadbush、Shadblow、Juneberryなどとなっています。
日本産のザイフリボク(Amelanchier asiatica)は、本州、四国、九州、朝鮮に天然分布しています。この花の形が、采配を振っているようなので采振り木の意味の和名がつけられました。別名をシデザクラともいい、これも花を玉串や注連縄(しめなわ)につける白紙の四手(しで)に見立てたものだそうです。花は枝先に白色の花を総状に咲かせ、花弁は5枚で線形、通常5月に開花します。葉は倒卵形から楕円形で、先はとがり鋸歯縁、初め綿毛がありますがのち無毛で互生します。

5月中下旬に春咲きの球根類とほぼ同時期に 満開となるアメランキア各種(剪定された樹形) |
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現在、南側庭に植栽されているザイフリボクの仲間は北米原産とその改良種が4種(アメランキア・スピカタ、アメランキア・アルニフォリア、アメランキア・ラマルキー、アメランキア・ラエビス)、ヨーロッパ中南部原産のものが1種(アメランキア・オバリス)です。
これまでフィンランド国内各地で公園・庭園樹や生垣として広く植栽され、栽培経験が長く、耐寒性に最も優れ、上昇生長が旺盛で、萌芽も目立ち、実生苗を多く得られるのが、アメランキア・スピカタです。

5月中下旬にチューリップやムスカリと同時に 満開となるアメランキア・ラマルキー |
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次に国内でよく見かけるのがアメランキア・ラマルキーですが、栽培は南部に限られます。5月中下旬に深紫色の若葉を背景に美しい白花をつけて独特の風情があるため、公園・庭園樹や生垣として多用されています。それ以外の種類は割合最近になってから一般に普及し始めたものです。
1998年に南側庭の一画にアメランキア・スピカタ、アメランキア・ラマルキー、アメランキア・ラエビスを、1999年にアメランキア・アルニフォリアとアメランキア・オバリスを群植しました。2000年にアメランキア・スピカタとアメランキア・アルニフォリアを追加植栽しました。
ザイフリボクの花・実・紅葉
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