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森と湖の国フィンランド・ガーデニング奮闘記

第17回 耐寒性ブドウの園芸品種【ジルガ】

これまでに庭に植栽してきた果樹は、リンゴ2種類各1本ずつ、ブルーベリー1種類3本、ブドウ1種類1本です。今回は耐寒性ブドウの園芸品種、ジルガを紹介します。


ブルーム(果実表面の果粉)が
きれいにつき、完熟した果房
<9月下旬>

15年ほど前まではフィンランドでブドウの露地栽培はほとんど不可能と考えられていました。ところが旧ソ連の崩壊とラトビアの独立に呼応して、ラトビアで品種改良されたブドウが数種類フィンランドに紹介されると、中南部の各地ですぐに試験栽培が始まりました。そして露地栽培が可能とわかると、一般家庭の庭にも徐々に浸透していきました。従来から栽培されてきたリンゴ、スグリ、ラズベリー、ブルーベリーに比べると、ブドウの露地栽培はまだまだ珍しいことかもしれません。
しかし、地球温暖化がこのまま進めば、現在の中南欧のブドウ産出国では気温が高くなりすぎたり、雨量が多くなりすぎたりして、ブドウの栽培に適さない気候になることが懸念されています。そうなると、北欧が中南欧に取って代わって将来有望なブドウの栽培地になることも夢ではありません。


南向き軒下に繁茂するジルガ
<6月中旬>

フィンランド人は飲兵衛が多いので、友人にジルガの話をすると決まっていつもいつ葡萄酒を作るのかの話になってしまいます。今のところ、庭にはブドウの木は1本しかありませんし、収穫量も限られていますので、もっぱら生食で楽しんでいます。

ラトビアで改良されたブドウの園芸品種、ジルガ(ZILGA)は非常に耐寒性があって冬季外気温が−38℃に下がっても枯死することがありません。ただし、植栽後数年間は十分な防寒処置をした方が良さそうです。ジルガは、1964年にシベリア産、米国産、欧州産などのブドウ(Vitis amurensis x V. labrusca x V. vinifera)を掛け合わせて作出された種間雑種です。


勢いよく伸び出した新梢
<5月下旬>
ブドウの仲間は、欧州産、シベリア産、米国産、アジア産などが知られていますが、特に耐寒性があるのはシベリア産や米国産の品種です。


開花後の着粒
<7月下旬>
ジルガは自家和合性なので、1本だけでも十分結実します。これまでの栽培経験から、フィンランド園芸植物気候区分区域ではI〜IVでジルガの露地栽培が可能とされています。栽培適地の土壌酸度はpH5.5からpH 6.5で、普通のブドウよりもやや酸性に傾いています。


色付き始めた果粒
<8月中下旬>
ジルガを選定したのは、丈夫で土地を余り選ばず、耐寒性があること、葉形・樹姿が美しく鑑賞に堪えること、蔓植物なので仕立て方も自由が利くからです。

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