調香師の香り紀行「マダガスカル」 home

文・写真 島崎直樹
フランス調香師協会の「香りの道」
マダガスカル旅行に参加して
「香料」第205号(2000.3)別冊

第七回  チュベローズ畑

● 9月29日
 ホテルの前の浜辺から高速船で1時間アンバンジャ(Ambanja)へ。

 アルコ(Arco)社とビオランデ(Biolandes)社が共同で案内してくれる。大きな森の中にカカオの木が沢山植えられていた。カカオの木も乾燥を嫌うので日陰に植栽されラグビーボール状の果実の種がチョコレート原料のカカオ豆である。アルコ社の美しく整備された工場を見る。イランイランは勿論ベチバー(Vetyver)、チュベローズ(Tuberose)、バジル(Basil)、コンババ(Convaba)、カシー(Cassie)など多種類の蒸留や抽出をしている。30年前に私が南フランスのグラース(Grasse)のシャラボー(Charabot)社でお世話になっていた時からの知り合い、ジャンノエル(Jean Noël Maison-dieu)に久しぶりで出会う。
 彼はビオランデ社に勤務していて休暇を兼ねて奥さんとマダガスカルへ来ていた。


チュベローズ
 ビオランデではチュベローズの畑を見た。量的にはそれ程でもないが奇麗に栽培されている。チュベローズの花は美しく馨しい。グラースに2年程滞在したがどういうわけか一度も目にすることがなかったので、マダガスカルで初めて見て感激した。ジャスミンの栽培はかなり大きなスケールで行われていた。
 帰りは観光用のカタマラン型の船でホテルまで帰ったが、風向きが変わりなんと4時間以上かかり真っ暗な海の中とても寒く皆震え上がった。11時過ぎからの夕食はホテルの近くのレストランで、地元の代表的な魚介類の料理と歌や民族舞踊などのある楽しい食事であったが部屋に帰りついたのは午前2時半を回っていた。とても長い一日であった。

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